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歴史・文化財 資料アーカイブ

宇都宮の祭り・年中行事

年中行事 ~「十五夜」~

 旧暦8月15日を十五夜といい、月見が行われます。この夜には、満月の見える縁側にチャブダイや箕(み)を出し、その上に一升の米粉で作った15個の月見団子、5本のススキ、とれたてのサツマイモやサト芋、柿、クリなどの他、白米飯、サト芋の煮しめなどを供える習わしがあります。またこの夜には、子どもたちがワラデッポウやボウジボと呼ばれる新ワラを束ね、芋ガラの茎を入れて編んだ棒で地面をたたき「大麦あたれ、小麦あたれ、三角畑のソバあたれ」と唱えながら家々を回り、菓子や小銭をもらう風習がありました。
 この他、子どもたちが竹ざおに釘や魚取りのヤスをつけ、月に供えられた供物を盗むダンゴツキも行われました。盗まれた家でも縁起が良いといって見て見ぬふりをしたものです。
 十五夜の習俗は、収穫を祝う農耕儀礼としての意味をもつとされ、十五夜の月見をしたら旧暦9月13日の十三夜も必ず月見をするものとされていました。