歴史・文化財 資料アーカイブ
宇都宮の祭り・年中行事
天王原彫刻屋台
この屋台は、上田原町天王原自治会に伝えられている屋台です。
型式は外車式の白木および彩色の彫刻屋台で、当地の大工だった加藤清次と下田原上組の大工、湯沢長吉によって製作され、大正7年に完成したと伝えられています。それ以後現在まで、当屋台は天王原地内にある八坂神社の天王祭に、西組彫刻屋台、東組彫刻屋台とともに繰り出されてきました。
鬼板(屋根両頂上端の彫物)と懸魚〔げぎょ〕(鬼板の下の屋根彫物)には、龍や牡丹・雉〔きじ〕などの彫刻が施されていますが、これらは、江戸時代末期に製作されたものと思われ、下田原下組の旧天棚〔てんだな〕の彫り物を買い受け、取り付けられたものであると伝えられています。当屋台は、平成4年には、旧河内町の文化財に指定され、現在は宇都宮市指定有形民俗文化財となっています。