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歴史・文化財 資料アーカイブ

宇都宮の祭り・年中行事

本郷町の人形山車

 この山車は、本郷睦会(現小幡1丁目・泉町の一部)に伝えられている人形山車です。二荒山神社の秋祭りである菊水祭の付け祭りに繰り出すために明治時代に造られたものといわれています。
 この山車人形の作者は、江戸時代末期から明治期に活躍した人形師法橋三代目原舟月〔はらしゅうげつ〕によるものです。人形は甲冑〔かっちゅう〕を着けた神功皇后〔じんぐうこうごう〕、赤子の応神天皇〔おうじんてんのう〕、応神天皇を抱いた武内宿禰〔たけのうちのすくね〕の3体が山車に乗せられています。
 この人形が乗せられている山車の規模は、間口173cm、奥行372cm、高さ196.9cmで、4輪の車輪が取り付けられています。山車には、雲に龍の彫刻が施され、一面に一匹ずつ、金箔や緑・赤・青・紫色などで極彩色に彩られています。その他にも、浪〔なみ〕に鯉や白鷺、おしどり、カワセミなどの水鳥の彫刻が施されています。当山車は、平成23年6月24日に市指定民俗文化財に指定されました。