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歴史・文化財 資料アーカイブ

宇都宮の祭り・年中行事

東組彫刻屋台

 この屋台は、上田原町東組に伝えられている屋台です。型式は外車式〔そとぐるましき〕 の漆塗彩色彫刻屋台です。この屋台は、収納箱に残る墨書から、弘化2(1845)年に本郷町で製作されたとみられ、宇都宮二荒山神社の菊水祭で活躍していたと考えられます。
 鬼板(屋根両頂上端の彫物)と懸魚〔げぎょ〕(鬼板の下の屋根彫物)に金色の飛龍が上下に対峙し、脇障子には菊や鶏、高欄〔こうらん〕 下(屋台の周囲に付けられた手すり・欄干)には波と鯉など、豪華な彫刻で彩られています。
 大正10(1921)年に、旧河内町上田原東組がこの屋台を購入し、以後東組屋台として伝えられ、当地八坂神社の天王祭に繰り出されてきました。平成4年には、旧河内町の文化財に指定されました(現在は宇都宮市指定有形民俗文化財)。