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歴史・文化財 資料アーカイブ

宇都宮の伝統工芸・伝統食

伝統食「冬のサガンボ料理」

 冬に魚屋などの店先に少し変わった魚が「ムキザメ」として売られています。「サガンボ」と言った方が馴染み深いと思います。  県に来るサガンボは、茨城県の那珂湊や平潟漁港等で水揚げされたものです。サメは、死ぬと体内に蓄積された尿素が分解され、アンモニアが生成されるため、独特の臭気を発するので現地では敬遠されています。しかし、このアンモニアによって腐敗が抑制され、長持ちするので、冷蔵庫がなかった時代、内陸地方では、サメが貴重な海の魚として販売されました。
 この「サガンボ」という名前の由来は、頭を切り落とし皮を剥いだアブラツノザメの姿が、つららの形に似ており、茨城県北部地域でつららを「サガンボ」と呼ぶために付いたものです。
 冬になると県民は、「サガンボ」の切り身を砂糖醤油で煮付けるなどして食べました。一晩おくと冬の冷気で煮凝りができますが、これも何とも味わい深いものです。サガンボ料理は、海なし県の栃木ならではの料理といえるでしょう。

宇都宮伝統文化連絡協議会  会長 柏村 祐司  (問)文化課(632)2766