歴史・文化財 資料アーカイブ
宇都宮の伝統工芸・伝統食
伝統食「鮎のなれずし(くされずし)」
鬼怒川流域の上河内地区には、「鮎のなれずし」があります。
地元では、「くされずし」とも呼ばれるこの郷土料理は、最初は鬼怒川からとれる魚の保存方法として作られていたものが、作る時期が、羽黒山の梵天祭りと同じころであったため、いつしか祭りのごちそうとして作られてきました。
なれずしに使う魚は、鮎が多く使用されますが、すなさび(しまどじょう)やかじか、ざこ、たなごを使う家もありました。
鮎のなれずしは、夏に鮎がとれる頃から準備が始まります。鮎のわたをとり、背開きにし、たっぷりの塩でつけ込んでおきます。そして、羽黒山の祭り一週間前頃から、本漬けに取り組みます。塩漬けした鮎を水洗いし、糊けをとったごはん、千切り大根、切った鮎をよく混ぜ、上部に飾り鮎をおいて、重しをのせ発酵させると出来上がります。