歴史・文化財 資料アーカイブ
宇都宮の祭り・年中行事
羽黒山神社の梵天祭り
羽黒山神社の梵天祭りは、約300年前の江戸時代に始まったと伝えられています。梵天とは祭礼に用いる大型の幣束〔へいそく〕で、神様を招く目印になるものです。梵天は孟宗竹〔もうそうちく〕を2本(片方は根付き)それぞれ枝葉を払い、荒縄を巻き付けてつなぎ合わせ1本の竿〔さお〕にし、その先端に昔は和紙や麻などと供に収穫物を付けたものです(現在はビニールテープで大きな房状に取り付けたものが多い)。これを、そろいの法被を着た若者たちが、掛け声を掛け、梵天の房を天に向かって跳ね上げながら、今里の宿内を勇壮に引き歩いた後、羽黒山頂上に祀〔まつ〕 られる神社に奉納するため、山頂に向かいます。神社に着くと、社殿横のやぐらに梵天を立て付け、奉納し、秋の収穫を祝い、縁起物の祝い餅などがまかれます。
近郷近在より十数本の梵天が力強く奉納されるところから「梵天祭り」の名が付きました。
祭りの当日、羽黒山の麓には、多数の露店が軒を連らね、名物の柚子〔ゆず〕が所狭しと並びます。また、地元の家々では、梵天祭りのためのごちそうとしての「鮎のくされ鮨〔ずし〕 」を作る習わしがあります。
梵天祭りは11月の第3土曜日,日曜日に行われています。