歴史・文化財 資料アーカイブ
宇都宮の民俗芸能
瓦谷の神楽
瓦谷の神楽は、「大和流太々神楽」と称し、平野神社で正月三が日を除く1月の第1日曜日に奉納されています。神楽の由来は、江戸時代の宝暦年間ごろに京都から伝えられたといわれています。当初は、平野神社の神主であった篠崎土佐と近くの神主たちが神楽組合を作り伝承し、平野神社をはじめ二荒山神社、城守稲荷、中里の白山神社、下横倉の保古神社などにも奉納していました。明治初期、神楽組合を解散し、衣装・面・緒道具とともに技能は瓦谷に移管・伝承され、さらに昭和42年には瓦谷神楽保存会が結成され、その後は保存会の手によって伝承されています。上演日は、もともと旧暦1月28日でしたが、昭和40年より1月5日になり、現在は前述の通りです。
主な舞には、国定の舞、二神の舞、岩戸の舞、恵比寿の舞、稲荷の舞などがあります。また、神楽に使用される面は全部で31あり、そのうち八幡の面は裏面の墨書より、天保6年に当時宇都宮で活躍していた高田仏師が作ったことが分かります。