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資料名称

絹本著色阿弥陀如来像(清巌寺)
( ケンポンチャクショクアミダニョライゾウ )

本作品は、正面を向き、蓮台(れんだい)上に直立して来迎印(らいごういん)を結び、頭光から四十八条の光明を発する阿弥陀如来像で「方便法身尊像(ほうべんほっしんそんぞう)」といわれます。方便とは衆生(しゅじょう)を導く手段で、法身とは絶対的真理である仏陀のことです。浄土真宗特有の絵像で、本願寺門主(もんしゅ)のお墨付きの「裏書き」があったものと思われますが、本作品については不明です。 方便法身尊像がいつごろから描かれたのか定かではありませんが、「慕帰絵(ぼきえ)」第十巻第二段に覚如上人(かくにょしょうにん)の枕元に阿弥陀の絵像が懸けられており、14世紀半ばに制作されていたことが確認できています。 室町時代の作は、いずれも頭部に対して体部が短躯(たんく)で、光明に包み込まれるように描かれていますが、本作品の丸くはちきれそうに健康的な顔や、画面一杯に描かれるなどの特徴から、南北朝時代の影響を受けた作とみられます。しかし截金文様(きりかねもんよう)の写しによる乱れなど、室町時代初期の作とするのが穏当とされています。

平成19年3月26日 市指定

作者名 不明
時代・年代 室町時代
形式・資料形態 美術工芸品(絵画)
点数 1幅
法量 本紙縦91.2cm、横36.5cm 額装縦119.0cm、横49.8cm
材質 絹本・著色