歴史・文化財 資料アーカイブ
宇都宮の民俗芸能
篠井の金堀唄
曇るガンガラ 宝の山よ
里に黄金が流れ出る
ハア、チンチン
篠井の金堀唄は、篠井金山坑夫たちによって歌われていたものが明治・大正と時代を経るごとに詩、節ともに変化して今日に伝わったものです。
作業唄の一種で、単調でつらい労働から気を紛らわす目的で歌われました。また、七七調、七五調のリズムを介して作業をやりやすくし、人々の結束を高める効果があるともいわれています。
篠井金山は、榛名山(通称ガンガラ山)、本山、男山の山すそを中心に開発された金山で、少なくとも戦国時代末ごろには採掘され、佐竹氏が支配した寛文年間(1661~72年)ごろが最盛期といわれています。明治に入っても開発は続けられますが、採掘は思うように進まず、現在は採掘は途絶え、唄だけが当時の栄華を語り伝えています。